水虫の基礎知識
水虫といえば誰もが経験するいわばおなじみの症状ですが、独特の痒みには結構悩まされるものです。水虫という通称がすっかりお馴染みになっていますが、水虫の正式名は足白癬というもので、これは白癬菌による感染症のことです。
足に感染すると水疱、発赤、痛痒感を伴うのが特徴で、種類としては、角化型白癬と汗疱状白癬の2種類があり、同じ白癬菌による感染症のタムシ、インキン、シラクモなどとは、感染する場所が異なるので呼び方も異なっています。
水虫に感染しやすいのは、ほかのカビと同様に高温多湿な環境が大好きなので、60%以上の湿度になる梅雨の頃から秋口にかけての時期が最も多く、症状も悪化しやすくなります。
白癬菌が特に足周辺にできる水虫として感染しやすい理由は、足が白癬菌に触れやすい場所で、しかも高湿度環境に長時間さらされるからです。靴を長時間履き続けるなどすれば特に通気性が悪くて蒸れやすく、菌の活動も活発になるのです。
日本は夏場にも高湿度な環境が長く続くので、欧米人より感染率が高く、他にも糖尿病や免疫力の低い人や、病気治療でステロイドを服用している人も、感染率が高くなっています。
水虫(白癬菌)は角質の内部へ侵食して住みつき、白血球による排除ができません。又、皮膚の新陳代謝よりも速い速度で侵食するので、自然治癒することは殆どありません。
ただ白癬菌が皮膚についても、すぐに水虫になるわけではなく、白癬菌が洗い流されず、そこに高温多湿という条件が合致した時が繁殖のタイミングとなります。この白癬菌が爪で繁殖すると、それが「爪水虫」となるわけです。